※ただし「好きな人(イケメン)」に限る

たとえ裏切られても、まさか復讐されても、よもや利用されても、もしも脅迫されても、万が一 レ○プされたとしても・・・あなたを愛しているから、すべて許せるの!

ベビーシッターの告白 (ゆうみ・えこ)

画/ ゆうみ・えこ
作/ テッサ・ラドリー @2011 Tessa Radley
題/ The Boss's Baby Affair (D-1608)

ハーレクイン 別冊 2015年 vol.45

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【個人的あらすじ】

 ニュージーランド:オークランド・シティで看護婦をしているヒロイン/キャンダス・モリソンは、緊急外来で担当したのがきっかけで、園芸チェーン店の社長であるヒーロー/ニコラス・バレンタイン(通称ニック)の娘/ジェニーの住み込みナニーになった。
 ニックの妻/ジリーは出産直後に亡くなったが、ニックはジェニーに会いたくないかのように忙しく飛び回っており、キャンダスは彼を「仕事にしか興味のない冷たい人」と思っている。
 実はニックは、ジリーと愛し合って結婚したわけではなく、ジェニーの瞳や髪の色が夫婦のどちらにも似ていないことから、娘は妻と不倫相手との子供だと考えていた。そのため、妻が亡くなってからは、ますますジェニーに会うのが億劫になっていたのだ。しかし、久しぶりに帰宅したニックは、キャンダスの勧めでジェニーの面倒をみるうち、親としての自覚を深めていく。「たとえ似ていないとしても、この子は僕の娘だ」と。
 キャンダスは、そんなニックを見るうちに惹かれていき、彼も彼女にキスするほど欲望が燃え上がっていった。

 そんなある日、ニックの不注意からジェニーが怪我をしたのを見て、キャンダスは思わず、秘密を口走ってしまう――「私はジェニーの母親なのよ!」と。彼女はジリーに頼まれて、卵子と子宮を提供し代理出産したのだと告白したのだった。

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【おすすめポインツ】

 嫌だなあと思う部分はほとんどなくて、最終的にヒーローの亡くなった妻や義父も報われて、胸が温かくなる良作です。
 最後にヒーロー前妻の顔が見える演出など、描き方も好みでした。

 数年の女断ちをして、いきなり理想の女性に会ってしまったヒーロー。思わず夢でヒロインを抱いちゃうほど燃え上がってしまいます。おそらくシリアスなシーンだったのに、ついつい笑っちゃいましたが、いわゆる“wet dream”ってやつですね(笑)

 子供ポイント高し高し。ミルクのシーンとか胸キュンです。

【もにょるポインツ】

 全体的に嫌いじゃない代わりに、ドキューンと好きなところもありませんでした。いうなれば、王道とは少し違いますが、肉ジャガのようにいつ食べても美味しい作品です。

【勝手に印象三昧】

 ラブラブ度 ★ ★ ★ ★ ☆

 ニックは、血の繋がりなど関係なく娘を愛する決心や、キャンダスへの気持ちを大事にするところなど、かなり羨ましい男前。真面目すぎてゴージャスさには欠けるかもしれませんが、個人的には立派なヒーローだと思います。ジリーの気持ちを考えて★-1。

 ドキドキ度 ★ ★ ☆ ☆ ☆

 ニックの男前度に対して、なんというか愛情表現が足りないのは否めず。

 ワクワク度 ★ ★ ★ ☆ ☆

 意外は意外ですが、代理出産で結ばれるというのは、一歩間違えば不倫かも、というのが気になってしまった。ジニーが生きていたらどうなってたんだろう…。

 ウルウル度 ★ ★ ☆ ☆ ☆

 もちろん、ジニーに★2つ。
 政略結婚や契約結婚を持ち出すヒーローたちは、ほぼ例外なく最終的にヒロインの愛に許されて幸せになるのに、逆はたいてい妻が死んでからヒロインがかっさらうんですよね。そういう恋愛物って誰のドリームなんでしょうね。

 もしもの離婚率 → 2%

 いつもは女性の幸せ優先で考えちゃうのですが、今回は、苦労してやっと愛を得られたニックとジェニーのために超低め。もちろん、キャンダスもデズモンドも幸せになってください。

【胸キュン最高点】

ニック「どういうことだ キャンダス?」 ハーレクインには珍しい夢◯シーン(笑)