※ただし「好きな人(イケメン)」に限る

たとえ裏切られても、まさか復讐されても、よもや利用されても、もしも脅迫されても、万が一 レ○プされたとしても・・・あなたを愛しているから、すべて許せるの!

あなたには言えない (藤原基央)

画/ 藤原 基央
作/ シャロン・ケンドリック @2000 Sharon Kendrick
題/ The Paternity Claim (I-1458)

ハーレクイン オリジナル 2015年7月号

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【個人的あらすじ】

 ブラジルの大規模農場の娘で、半年前にイギリス:ロンドンへ留学してきたヒロイン/イザベラ・フェルナンデスは、身を隠していた働き先で茫然と立ちすくんだ。
 目の前には、10歳年上の幼馴染でイギリス大手銀行の役員をしているヒーロー/パウロ・ダンタスが立っていて、イザベラの出産間近の大きなお腹を驚いた顔で見つめていた。「この状況をいちから説明してもらおうか」と。
 イザベラが、物心ついた頃から憧れ、妊娠を一番知られたくなかった相手。
 若い頃に両親を亡くしたパウロは、イザベラの父/ルイスに世話になった恩義を感じており、「ルイスに頼まれたからには僕にはきみを守る義務がある」「きみは僕の大切な妹だ」と、彼女を連れ帰ろうとする。イザベラは「一緒に行くから、お願い、父には言わないで」と彼の自宅へ向かった。

 パウロの家でイザベラは、彼の婚約者/ジュディと鉢合わせ「浮気は許せない!」と修羅場になったが、パウロの息子/エドワルド(通称エディ:10歳)からは歓迎を受ける。
 一緒に住むうち、パウロは自分の知らないイザベラの姿に、戸惑いと苛立ちを覚え――。

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【おすすめポインツ】

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 ヒーローが、ほど良いセレブ、ほど良い甘さ、ほど良い俺様度でたまらない。
 ヒロインは、ある意味で自業自得だけど、ひどい男にレイプまがいに妊娠させられるという過酷な運命を受け止めて、自立しようと努力する。それを助けようとするヒーローの優しさもジェントル。
 ヒロインの周りは、赤ちゃんの父親を除けば、本当にいい人ばかりで心が温かくなる。特にハーレクインで初めてヒロイン父にポイント超高め。いや、ヒーローだって父としてもポイント高め。もちろん、最初のチョイ役双子や息子と娘、そしてヒロイン自身の子供ポイントもめっちゃアップ。
 あと、ストーリーとは関係ないけれど、実は低等身キャラというか省略キャラというかチビチビな絵が大好きで、これに何回か悶えました(笑)

【もにょるポインツ】

 ヒロイン父が、心配させられすぎて気の毒だったけど、まあ最後に全部持ってったからいいかな(笑)
 ところで、別の作品の時に書いたように、ハーレクインの不文律の1つは「ヒロインより先にヒーローが恋に落ちる」だと勝手に思ってるんですが、これはいったいどの時点でヒーローは落とされてるんでしょう(笑) ヒロインが恋心を自覚するより早いとすると、若紫もびっくりのロリコン妻育成か…。
 あと、本当に婚約してたかどうかは分からないし、どうせヒロインのことがなくても別れていたとしても、ヒーローの婚約者はちょっと可哀想だったかも。

【勝手に印象三昧】

 ラブラブ度 ★ ★ ★ ★ ★ 

 最後には夫になったけど、ヒーローは結局、ヒロインの兄であり父代理でもあったわけで、時間の長さでも描かれてるシーンだけでも満点は仕方ない。

 ドキドキ度 ★ ★ ★ ★ ☆ 

 読んでてくすぐったくなるくらい愛し愛されてる感じ良し。

 ワクワク度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆ 

 冒険的なものは何もないのですが、子供たちの可愛さに星1つ捧げます。

 ウルウル度 ★ ★ ★ ★ ☆ 

 出産シーンやゲス男との対決など、マメにこみあげてくるものの、やっぱり最後のヒロイン父に負けました。

 もしもの離婚率 → 5%

 ゼロでもいいんですけどね。イザベラは、自棄になってゲス男に騙される前に自分の気持ちをパウロに告白すべきだったし、イギリスに来る前に妊娠を父ルイスに話すべきだったし、ロンドンで逃げる間にパウロを頼るべきだったし、と思うのでその分。

【胸キュン最高点】

パウロ「神様 お願いです もうひとり大切な女性を 僕から奪うような 残酷なことをしないでください」 前の奥さんも大事にしてる好感