冷たいプリンス 《ニローリ・ルールズ5》 (麻生歩)
画/ 麻生 歩
作/ スーザン・スティーヴンス@2007 Harlequin Books S.A.
題/ Expecting His Royal Baby [The Royal House of Niroli #5] (HNR-5)
ハーレクイン 増刊 2015年 夏号 《ニローリ・ルールズ》
【個人的あらすじ】
イギリス:ロンドンで建築設計会社で社長秘書をしていたヒロイン/キャリー・エヴェンズは、2か月前のパーティの夜、ずっと憧れていたボスのヒーロー/ニコ・フィエレッツァに「君が欲しい」と求められ、初めての夜を捧げた。
だが、ニコは翌日、彼女に冷たい態度を取り、居たたまれなくなったキャリーは退職してしまう。
キャリーはその後、祖母の死などで引越しを余儀なくされ、慌ただしくしているうちに、妊娠していることに気付く。ニコにはもう2度と会わないと誓っていた彼女だが、この子の存在を彼に教えるべきだと考え、彼の故郷である美しき地中海の島国ニローリへやってきた。
実はニコは、ニローリの王位継承者である王子なのだった。
ニローリのジョルジョ国王は、既に90歳に近く、ニコが後継者として選ばれ呼び戻されているのは明らだが、ロンドンで事業に成功している彼は、断ろうと考えていた。
どうにかキャリーは、ニコに再会し妊娠を告げたが、彼は「僕と何か関係が?」と突き放す――。
【おすすめポインツ】
いつもながら、この絵の黒髪ヒーローにはやられちゃうんですよね…。
でも、今回はヒロインの天然さがそれを上回ります。こんな良い子を疑うヒーローってどうよ?
【もにょるポインツ】
このシリーズのお約束になりそうな勢いで、今回はニローリ・ルールズの何が悪かったのか? という疑問。
ていうか、よく考えたらこのヒーロー、最初から王になる気がさらさらないので、『地位も金もあるボスと秘書が関係しちゃって妊娠したから金目当てとか認知で揉めるけど最後はハッピーエンド』という、普通のごく普通の恋愛物の背景が、ギリシャじゃない島国ニローリだってだけですよね。
しかし、避妊してないんだろうなあ。よく今まで他に妊娠してないですね。
ていうか、ヒーローが、ヒロインと再会する前に、1度でも彼女のことを想うところがあれば、本当にヒロインのこと愛してるんだなと思えたのに…。
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
ニコから「君が欲しい」まで言っておいて、エッチした翌日に冷たくなるって、ただの女たらしです。理由も説明もないし、「なぜ何も言わなかった」ってそっちがでしょう。
ドキドキ度 ★ ★ ★ ☆ ☆
冷たいくせに、キスやエッチのチャンスは逃さないニコ。キャリーが見えないと落ち着かないという割に、そういう描写は晩餐会だけなので。
ワクワク度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ヒーロー母/ラウラ妃は、意外と言えば意外だったけれど、むしろご都合が前面に出てる気が…。
ウルウル度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ジョルジョ王が一番気の毒かも(笑)
もしもの離婚率 → 33%