※ただし「好きな人(イケメン)」に限る

たとえ裏切られても、まさか復讐されても、よもや利用されても、もしも脅迫されても、万が一 レ○プされたとしても・・・あなたを愛しているから、すべて許せるの!

砂漠の貴公子 (黒田かすみ)

画/ 黒田 かすみ
作/ バーバラ・フェイス @1990 Barbara Faith
題/ Lord of the Desert (N-937)

ハーレクイン darling! vol.45

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【個人的あらすじ】

 広報大手会社の重役であるヒロイン/ジュヌヴィエーヌ・ジョーダン(通称ジェニー)は、アラブ国家カシュキーリが初めて開催する国際会議の企画広報担当として、同国皇太子のヒーロー/アリ・ベン・ハリとともに砂漠へ旅立つ。
 アラブの街でジェニーは、身体目的で拉致されそうになったところをアリに助けられ、彼の宮殿のハーレムに保護という名目で押し込められた。そして、行動から服装から何もかもを制限され、仕事上でも「女はビジネスに口を挟まない」などと性差別を受けて、彼女は男性優位のアラブ世界に強い反発を覚える――『私なら息が詰まって死んでしまう』と。
 そんな彼女に欲望を覚えたアリは、誘惑せずにはいられず、ジェニーも彼に惹かれていく。
 やがて、国際会議の準備を進めていくうちに、2人はお互いに異なる世界に生きる者として、結ばれることはないと知りながら体を重ねるようになったが、それは誰にも祝福されない関係だった――。

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【おすすめポインツ】

 何度も書いていますがシーク物は苦手…。
 その理由が、この作品に書かれているようなことなのです。
 イスラム教徒ではない西洋人女性――知的階級ならなおさら、当たり前だったような自由を犠牲にしてまで、ヒーローを選べるのか。まず、家族と断絶する覚悟でイスラムへ改宗しなければいけないし、生活の隅々まで制限される。ファッションや旅行なども諦めるしかない。

 でも、愛するのが運命ならば、宿命を変えよう、と決心するヒーローとヒロインのお話でした。

【もにょるポインツ】

 ヒーローは一目惚れで、ヒロインは彼の果敢な攻めにほだされて、というお約束だらけの割にイチャイチャしてくれるのは大好きパターン。
 …なのですが、ヒーローら男たちが性欲強過ぎて生々しいのが微妙(笑)

 ていうか、シーク物って、オイル・マネーがなかったら成り立たないジャンルだと、改めて考えさせられましたわ…。

【勝手に印象三昧】

 ラブラブ度 ★ ★ ★ ☆ ☆

 アリがジェニーを求める激しさに★4だったはずが、彼が彼女を約束通りには守れなかったのでマイナス1。

 ドキドキ度 ★ ★ ☆ ☆ ☆

 愛の昇華がセックスだとしても、セックスだけが愛じゃない、と言いたい。

 ワクワク度 ★ ★ ☆ ☆ ☆

 たぶん助かると分かっているんですが、奴隷市はやっぱり気が重くなりますね…。

 ウルウル度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 心に刺さる感じじゃないので。

 もしもの離婚率 → 55%

 この結婚が成立するのは、アリが王にならずに国外で暮らしていられて、かつ、立場は失わずに金に困らないこと、です。つまり、弟王子/イズマイルが息子を作るまでに何か不都合が起きた場合、離婚せざるをえなくなるでしょう。

【胸キュン最高点】

アリ「君が 80歳になる頃には 借りは全部返せるはずだ」 …身体で返すにもほどがある(笑)