※ただし「好きな人(イケメン)」に限る

たとえ裏切られても、まさか復讐されても、よもや利用されても、もしも脅迫されても、万が一 レ○プされたとしても・・・あなたを愛しているから、すべて許せるの!

紳士と乙女の密約 (星合操)

画/ 星合 操
作/ ジョアンナ・メイトランド @2009 Joanna Maitland
題/ His Forbidden Liaison [Aikenhead Honours #3] (PHS-18)

ハーレクイン 別冊 2015年 vol.45

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【個人的あらすじ】

 1815年3月、フランス:リヨンに住むヒロイン/ジェルボー侯爵家令嬢マルグリット・グロリエ(21歳)は、実家で生産した織物を売りに行ったマルセイユで、銃撃の騒ぎに巻き込まれ、外国人らしき美男美女カップルを助ける。その場からは逃げたものの、カップルの女性は肩を撃たれており、通りすがりの村で医者に診てもらうことになった。
 ところが、怪我をしたのは女装している男性で、一緒にいた夫は、本物の女性だと信じて船の中で口説いたと、大袈裟に後悔し始める。

 実はこのカップル、フランス人夫婦だと見せかけてフランスへ入国したが、夫役のヒーロー/エイキンヘッド公爵家3男ジャック・エイキンヘッド子爵と妻役の幼馴染/ベン・デクスター男爵(通称テン:"(His Silken Seduction) [Aikenhead Honours #4]" のヒーロー)は、イギリス外務省のスパイだった。一度は追放されたナポレオンが、またフランスを支配するという噂を調べに来たのだ。
 フランスでは今、イギリス人だというだけで命を狙われかねない――ジャックは、ナポレオン派のフランス人を装う。
 一方のマルグリッドは、ナポレオン統制下では迫害を受けるため、貴族の身分を隠し、機織業で家計を支えている侯爵令嬢。もちろん王党派で、ナポレオン派は父親と弟/アンリの仇でもあった。

 マルグリッドは、英語を話すテンがイギリス人だと見抜き、ジャックから引き離して助けようとする。
 テンと離れると困るジャックは、何とか2人と一緒にグロリエ家まで来たものの、マルグリッドに阿片を使われて拘束されてしまった。さらに、行方不明になったマルグリッドの弟/アンリや、夫や息子を奪われて心を病んでしまった侯爵夫人、テンに一目惚れしたマルグリッドの妹/スザンヌ("(His Silken Seduction) [Aikenhead Honours #4]" のヒロイン)ら、事態は複雑になるかと思ったが――。

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【おすすめポインツ】

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 シリーズ物は、最初から読まないと分かりにくいものも多いのですが、これは兄たちがでしゃばるわけでもなく、きちんと独立して読める良品です。ただし、これの次の作品は完全続編なので、これを読んでおくと損はしないでしょう。

 ヒーローもヒロインも可愛くて、事件というか冒険というか出来事盛り沢山の割に、2人が惹かれあってムラムラモヤモヤする部分もちゃんと書かれているので、恋愛物としてもお話としても楽しめる、一粒で二度美味しいお話。特に、ヒーローを夢中にさせようとするヒロインの愛らしい企みと、ヒロインの胸元や寝息にすら少年のように狼狽するヒーローが笑える。
 それと、ラストのドレス姿とか眼福で満足。ドレス姿ばかりの歴史物だからこそ華麗シーンがあると嬉しいのです。

【もにょるポインツ】

 綺麗にまとまっているため、まとまり過ぎという感も否めない。
 あとは、事件が諜報作戦というシリアスなのに、全体的にギャグっぽくなっているのが、好き嫌いの別れるところかも。

【勝手に印象三昧】

 ラブラブ度 ★ ★ ★ ☆ ☆

 ジャックの男前っぷりは文句なしなのですが、スパイにしては穴が大きいというか…マルグリットのほうがよほどスパイらしい機転の持ち主(笑)

 ドキドキ度 ★ ★ ★ ☆ ☆

  仕方ないとはいえ、ジャックの帰国の仕方が微妙。でも、やっぱり彼がマルグリットを守りきったことに★+1で。

 ワクワク度 ★ ★ ★ ★ ☆

 恋愛的な意外性はなかったけれど、事件が飾りじゃなくて軸になっているところに★+1。テンの正体もちょっとすごいですね。

 ウルウル度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆

 泣くほどではないけれど、ギャグ風味に隠れているマルグリットの苦労と勇気にホロリ。

 もしもの離婚率 → 3%

 もしも、ジャックに何か間違いがあったとしても、マルグリットならなんとかしてくれそう。

【胸キュン最高点】

ジャック「あんなものは 男に見せていい物じゃない」 自分も含めて?(笑)