プレイボーイの初恋 (岡田純子)
画/ 岡田 純子
作/ クリスティ・リッジウェイ @1999 Harlequin Books S.A.
題/ The Millionaire and the Pregnant Pauper (D-820)
ハーレクイン darling 2015年 vol.41
【個人的あらすじ】
あとわずかで新年という大晦日の深夜、貧しい孤児のヒロイン/ベス・マスターソンは、陣痛が始まった臨月のお腹を抱えて、フリーモント・スプリングス町一番のプレイボーイと名高いヒーロー/マイケル・ウェントワースの館を訪れた。彼女の痛ましい様子に、マイケルは使用人が誰一人いないにもかかわらず招き入れ、出産に立ち会う。
べスは無事に出産し、マイケルが探している亡兄/ジャックの恋人/サブリナの消息を伝えたあと病院へ搬送されたが、その様子が“ニューイヤーベイビー”として報道されてしまう。
恋人に捨てられ、シングル・マザーになったベスは、退院後すぐ働き始めるが、赤ん坊の泣き声などでアパートを追い出された。
一方、兄が急逝したせいで、祖父の経営する石油会社の後継者になったマイケル。会社経営よりも、親友/イライジャと牧場を興すのが長年の夢で、資金を必要としていたが、両親の遺産は結婚するか30歳になるまでは使えず、偽装結婚を思いつく。そして、住む場所も行き先もなくしたベスに、お互いにメリットがある解決策としてプロポーズしたが――。
【おすすめポインツ】
ニューイヤーベビー報道の時から、頬がちょっと紅潮しちゃうほど、内心喜んでるヒーロー。
このプレイボーイくん、ヒロインが好きで助けたいだけのくせに、お約束の「遺産のために結婚しよう!」って思いついて、そのままプロポーズしに行っちゃう。一度は断られたけど気になるから放っておけない。「一時的な結婚だ」と言い張りながら、ヒロインに「イエス」と答えられて嬉しくてガッツリ本気キス♡。結婚したらしたで、祖父に疑われるというのを口実にベッドで添い寝しちゃう。ヒーローが便宜的結婚だって宣言しておいて、自分で自分の気持ちに動揺しちゃって、「君と距離を保つため」なんて小さな牧場用別宅に連れ込む。でも、余計に我慢できなくなって、やっと自分の気持ちに気が付いたわけで。
鈍いよプレイボーイくん(笑)
ヒロインは、『目的を果たしたら別れる』という彼の戯言を信じていて、「必要以上に近づいてはいけない」「住む世界が違いすぎる」と冷静になろうとする。だけど、彼女が電話に出ないだけで我を失うヒーローを見て、「あなたを愛してる」と告白して――。
あーもー、あらすじ全ネタバレしそうになる、御馳走様!
【もにょるポインツ】
私なんか誰にも愛されないわ! あなたのようなハンサム大富豪が私を好きだなんて嘘よ! でも信じていいのかしら…いいえ、やっぱりあなたのために私は身を引かなきゃ!
というベタな展開だと分かってるけど大好きだ!!
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ★ ★ ★ ★ ☆
本当なら★5なのですが、こんなにベスを愛してるのに、まだ「愛なんて信じない」とか言うマイケルの鈍さに★マイナス1。
ドキドキ度 ★ ★ ★ ★ ☆
こんな新年とバレンタインの奇跡があったらいいなあ、と素直に思える。
ワクワク度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
事件やハプニングはほとんどないけれど、しつこいようですがマイケルの鈍さが想像以上。
ウルウル度 ★ ★ ★ ☆ ☆
2人が傷つくところで毎回一緒に涙が…。
もしもの離婚率 → 3%