魅惑の花嫁 (原ちえこ)
画/ 原 ちえこ
作/ スーザン・マレリー @2001 Susan Macias Redmond
題/ Lucas's Convenient Bride [Shotgun Grooms] (W-10)
ハーレクイン 増刊 2015年 春号 誇り高き結婚
【個人的あらすじ】
南北戦争が終わった後の1875年:アメリカ:コロラド州ディファイアンス、教師をしていたヒロイン/エミリー・スマイズ(26歳)は、町から子供がいなくなったために職を失い、空いている酒場の2階を借りてホテル経営をしようと思い立つ。
一方、その酒場の経営者のヒーロー/ルーカス・マッキンタイヤは、あと1か月以内に結婚しなければいけないと悩んでいた。
2か月前に亡くなった叔父の遺言で、その死後3か月以内――つまり、あと1か月以内に、彼と兄/ジャクソンの2人ともが結婚しない場合、名義上は叔父の所有となっている財産を全て失う危機に陥っていたのだ。遺産相続さえできれば、結婚生活を数か月で終わりにするつもりのルーカスは、本当の夫婦にならない契約結婚がいいと考えていた。
そんな訳でルーカスは、エミリーにホテルの共同経営を持ちかけられた時、ベッドに誘いたくなる魅力などない彼女なら都合がいいと、「家賃は一切いらないから契約結婚をしてくれ」と申し込む。
美人ではなく痩せぎすの自分など、愛してくれる人はいないと諦めているエミリーは、学校建設の夢のために契約を承諾したのだった。
【おすすめポインツ】
読むだけで幸せな時間を味わえます。
ヒロインのブルーの瞳に、ヒロインのつややかな髪に、もうとっくにメロメロなんでしょう? ヒロインをベッドに誘いたくならないとか、キスのチャンスを待ってるどの口で言うんですか? 綺麗だって認めたら心配で焼き餅焼いちゃうんでしょう? このこのヒーローってば♡
そして、ヒロイン、なんて健気で頑張り屋さんなんだろう。彼女については多くを語らなくても分かってもらえますよね。
こんな2人がじっくり惹かれあっていくんだから、面白くないはずがないです。
あらすじでは全く触れなかったけれど、美人さんデキシーの男前っぷりにも泣けます。彼女がいてくれてよかった。
【もにょるポインツ】
ヒーロー&ヒロイン以外だと、契約結婚して別れたのは見たことがあるけれど、ヒーロー&ヒロインの契約結婚で離婚した作品ってあるんだろうか?
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ★ ★ ★ ☆ ☆
ルーカスが女性を愛せない理由が、自分勝手なものではないのは分かるものの、エミリーを「美人じゃない痩せぎすの女」と最初に侮ってるところがマイナスで。
ドキドキ度 ★ ★ ★ ☆ ☆
いつもなら星2つな感じだけど、デキシーさんにプラス1。
ワクワク度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
予想外のことといえば、戦争話がやっぱり切なくて…。あとはモリーの明るさと勢いでしょうか(笑)
ウルウル度 ★ ★ ★ ☆ ☆
愛されないんだと諦めていたエミリーに泣ける。あんなに綺麗になったのに、さらに諦めなきゃいけなかったのは誰のせいだ。雨の馬車のシーンもうるうる。
もしもの離婚率 → 10%