嘘と嘘の間 (浅野まいこ)
画/ 浅野 まいこ
作/ ミランダ・リー @2000 Miranda Lee
題/ Marriage in Peril (I-1418)
ハーレクイン 増刊 2015年 初夏号
【個人的あらすじ】
オーストラリアでホテル従業員をしているヒロイン/ブルックは、イタリアの大手貿易商幹部のヒーロー/レオナルド・ジュゼッペ・パリーニに一目で惹かれ、やがて交際から結婚へと実らせた。
5年後、シドニーで支社長になったレオナルドと、2人の子供に恵まれて幸せに暮らすブルックだったが、本社を任されていたレオナルドの兄/ロレンツォが交通事故で死亡。その葬儀や仕事の処理のためレオナルドが呼ばれ、夫婦は家族ごとイタリアのパリーニ家でしばらく過ごすことになる。
そこでブルックは、漏れ聞こえてきたレオナルドの両親の話から、兄嫁/フランチェスカが、過去にレオナルドの婚約者だったことを知った。
近頃、レオナルドの帰宅が遅いと心配していたブルックは、不安に耐えられず車で1人出かけ、フランチェスカのいる家にレオナルドの車が停まっているのを目撃してしまう。そして、彼はその日も深夜まで帰宅しなかった――。
【おすすめポインツ】
夢見るようにキラキラの目をしているのに、しっかり現実を見つめて行動できるヒロイン。普通に羨ましいです。
ヒーローも、ヒロインを守りたいという鎖で、むしろ彼女の自由を奪っていたけれど、それに気づいて、ヒロインを解放するだけじゃなく、彼女の活躍の場まで作ってくれるという、思慮深くて頼りがいのある伊達男。普通に羨ましいです。
おまけに、愛を確かめ合うついでに、ヒーローは先祖代々の豪華な宝石を贈ったり、ヒロインは情熱的エッチに目覚めちゃったりするし。
【もにょるポインツ】
別に重要でもないけれど、最初のページのヒーローの巨人っぷりと、ミラノ・コレクションが5年後だったことに、ちょっと驚きました。
それと、ハーレクイン的に離婚はNGだって分かってますが、「離婚したくない」「家庭を壊したくない」と強調され過ぎると、ちょっともにょるんです…。そりゃ離婚は、人生の失敗かもしれないけれど、仕方ないとか幸せになるとかそういう場合もあるのに。
あとはもう、兄嫁フランチェスカが、気の毒なのにイライラしてしまう。
愛してる相手なら、自分の過去を晒して話し合うべき。もしかしたら、信じて守ってくれるかもしれない。話し合わなければ絶対に可能性はなくなってしまう。過去を知られることで相手を失ったとしても、卑怯な人間に自分をコントロールされはしない。
とか考えてしまうから、わたしは絶対にヒロインにはなれないのですね(笑)
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ★ ★ ★ ★ ☆
反則ですが、リアルでここまでやられたら引くかも、と思ってしまって、マイナス1。
ドキドキ度 ★ ★ ★ ☆ ☆
ほとんど理想的な夫婦としか言いようがないんじゃないでしょうか。でも、本当にブルックを愛しているなら、レオナルドはフランチェスカのベッドに行くべきじゃなかった…。
ワクワク度 ★ ★ ★ ☆ ☆
これも、フランチェスカにやられてしまいました。読み終わった後でさえ、彼女はどうなってしまうんだろうと心配です。
ウルウル度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆
修羅場とフランチェスカに星半分ずつで1。
もしもの離婚率 → 5%