愛を知った悲しみ (河野若菜)
画/ 河野 若菜
作/ エマ・ダーシー @2011 Emma Darcy
題/ Hidden Mistress, Public Wife (R-2659)
ハーレクイン 増刊 2015年 初夏号
【個人的あらすじ】
オーストラリアの郊外で農園を経営するヒロイン/アイビー・ソーントン(27歳)は2年前、画家である母親/サーシャの個展で、不動産王と称されるヒーロー/ジョーダン・パウエルと最悪の出会いをした。その頃のアイビーは、父を亡くしたばかりで身なりを気遣う余裕がなく、普段着で出席したのだが、ジョーダンはそんな彼女を大勢の前で「義賊ネッド・ケリーのように勇ましいお嬢さん」と評したのだ。
そのジョーダンはというと、女性関係で花とスイーツのファッジを送る際、アイビーの農園をネット通販で利用しており、プライベートが筒抜けである。
ある時、ジョーダンが今の恋人に別れを意味する薔薇とファッジを送った直後、母の個展に呼ばれたアイビーは、気分を変えてみたいと、オシャレな服を着て出席をすることにした。密かにジョーダンに誘われるかもしれないと期待して…。
そして、ジョーダンは露骨にアイビーを口説き、その日のうちに2人はベッドインしてしまう――。
【おすすめポインツ】
田舎の冴えない女の子が、都会の富豪イケメンに見初められて、エッチでとろけさせられちゃうお話。じゃじゃ馬で正直なヒロインは本当に可愛い。
企業トップには見えないほど性格チャラ男なヒーローですが、やる時はやります。いや、ベッドの中の話じゃなくて、ヒロインの家族の問題とかばっさりと金で解決します。いや、ベッドの中でもやることはやりますけど(笑)
【もにょるポインツ】
ヒーローの調子よさなのか、ヒロインの素直さのお陰か、すぐにベッドの関係になって、あっさり恋人同士にもなってしまう。
むしろその後、トラブルが二転三転して、2人の愛を試しまくりなのですが、惹かれ合っていく理由がよく分かりません。もっと端的にいえば、ヒーローの特別な良さが感じられないというか、ロマンスが描かれていない気がするのです。
最初のうちは金に飽かしてプレゼント攻撃、率直でセックス好き、後半はオーストラリア中連れ回ったあとに、そろそろ旅行に行こうって…。
ヒロインの家族問題も、室内でわめきあって、最後に金でドーン!(笑)
だいたい、ヒーローときたら、ヒロインに家族も友達も紹介しないだけじゃなく、全く話題にもしないってどういうことよ。
それと、ヒロインと元カレの別れた原因は、ヒロイン父の病気のせいで会えなかったってことらしいけれど、ヒーローは会社社長で忙しいのに会えてるからいいってことなのか、ヒロイン父が亡くなったから時間ができたってことなのか、そこらへんも腑に落ちない。
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ★ ★ ★ ★ ☆
なんだかんだいって、ジョーダンがアイビーを甘やかしてるのは事実だし、そういう甘いのが恋愛漫画の最大の楽しみ。
ドキドキ度 ★ ★ ★ ★ ☆
そりゃもう初日に「あんダメん」な関係なんですから(笑)
ワクワク度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆
意外というより期待感があったんですよね、一番初めに読んだ時は。
ウルウル度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
泣けなくても大丈夫かなあ。
もしもの離婚率 → 70%