妹の失恋 《ファルコン家の獅子たち》 (岡本慶子)
画/ 岡本 慶子
作/ ルーシー・ゴードン @2014 Lucy Gordon
題/ The Final Falcon Says I Do [The Falcon Dynasty #5] (I-2339)
ハーレクイン 別冊 2015年 vol.46 ファルコン家の獅子たち
【個人的あらすじ】
看護師のヒロイン/フレイヤ・ジャクソンは、結婚式を迎えるため、世界的な富豪ファルコン一族と共に教会で待っていた。
フレイヤの義兄にしてファルコン家5男にして動物学者の人気タレントであるヒーロー/ジャクソン・ファルコンは、知人でフレイヤの花婿/ダン・コナーに付き添い、車で一緒に教会へ向かっていたが、ダンはいきなり「結婚は愛でするものだ」と言いだす――花嫁とジャクソンの父親でファルコン家の当主/エイモスに「諦めろ」と脅迫されたために意地になってプロポーズしたというのだ。ジャクソンが「花嫁の人生を台無しにする気か!」と激怒すると、ダンは「君の言う通りだ!目が覚めたよ!」と車から逃げ出してしまう。
花婿が来ず結婚式はおじゃん――ショックを受けるフレイヤを、会場から連れ出して慰めるジャクソン。
母親/ジャニーンがエイモスと再婚したため、いきなり華やかな世界に触れて戸惑っていたフレイヤは、この出来事でさらに自信を無くして落ち込むが、ジャクソンの支えで少しずつ前向きになっていった。そして、自分を守ってくれるジャクソンに、気持ちが溢れだすフレイヤ。
一方のジャクソンも、フレイヤに妹以上の感情を抱く自分に狼狽する。
そんな時、エジプトが舞台のドキュメンタリー番組で、ジャクソンとエイモスの共演が決まり、ジャニーンとフレイヤも同行することになり、ジャクソンとフレイヤの仲は急接近する。
だが、婚約者ダンの逃げ出したきっかけが、ジャクソンだったと知ってしまうフレイヤ。その上、最後の独身である息子ジャクソンと可愛い義理の娘フレイヤを、騙してでも引き合わせ結婚させようとするエイモスの企みが発覚し、ジャニーンとフレイヤは怒って帰国することに。
ところが、エイモスが心臓発作で倒れ――。
【おすすめポインツ】
ミーハーな自覚があるので、ロマンス物の楽しみといえば、やっぱりドレスアップやイベントやセレモニーだと思っています。なので、2回の結婚式にデートやエジプト取材と、ここまで盛り沢山な作品は目で味わうだけで楽しいです。
【もにょるポインツ】
シリーズ前半を読んでいないせいか、シリーズ最後の大団円のせいか…。大規模な結婚式が潰れたり、壮大なエジプト旅行など、イベントが多い割に、ヒーローとヒロインの盛り上がりが少ないのが難点。
あと、お互いの愛を自覚する理由が、何か心に刺さらず。
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
エジプト行きがジャクソンの計略だった、とかならキュンとしたのに。フレイヤも彼を嫌いなのかと思うくらいアレでしたね。大団円とパーディータに★+1。
ドキドキ度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆
あの状況で愛の告白ができたジャクソンを尊敬します。それにしても、名前の由来で運命感じるのはすごい。
ワクワク度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
もう一度書きますが、盛り上がりが欠けるのはどうかと。
ウルウル度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
あっちの作品では、ギリギリ駆けつけたことに感動したけど、こっちでそういう扱いにするのか、ふうん。まあ、愛してない女性に子供産まれて困ってたんだもんね。
…エイモスはあの世で最初にワリョーシカに土下座しろ。
もしもの離婚率 → 60%