砂漠の王子に捨てられて (ほり恵利織)
画/ ほり 恵利織
作/ クリスティーナ・ホリス @2011 Christina Hollis
題/ Weight of The Crown (R-2997)
ハーレクイン 別冊 2015年 vol.46
【個人的あらすじ】
ある出来事をきっかけに保育士を休業中のヒロイン/アリッサ・ディーンは、中東:ロサラ国からぜひにと指名され、国王夫妻だった両親をなくしたばかりの王子/ライド(5歳)のナニーとなった。
イギリス国内にあるロサラ国の別荘へ赴いたアリッサを迎えたのは、ライドの叔父で後見人――プレイボーイにして社交界の名士であり、女性問題では最悪だと有名な“魅惑のプリンス”と呼ばれるヒーロー/ライサンダー・カハーニ王子。彼は、初対面から彼女を口説くことを躊躇わない、噂通りの女好きだった。
ライサンダーに、「君に興味がある」「君とはお楽しみをわかちあうような仲になりたい」と迫られ、キスを許すようになるアリッサ。
ロサラに帰国したあと、彼はさらに、アリッサをものにするのを楽しむつもりで、彼女を手に入れさえすれば興味を失うだろうと、アタックはさらに激しくなっていく。そして、とうとう2人が結ばれた直後、内戦が発生し――。
【おすすめポインツ】
唇に特徴のある黒髪ヒーローは、個人的にとても好みです。
ですが、いつものごとく、あの辺りの国に苦手意識がありまして、素直に萌えられないのです。
【もにょるポインツ】
まず最初に訴えたいのは、ヒーローが性欲丸出しにしか見えないことです。あんなに露骨にセックスを求められると、どんなイケメンでも幻滅するし、全体的に気持ち悪くて話に身が入りません。せめて、ちゃんと恋愛をしてから迫って欲しい。
初めて会った時から貞操の危機に晒されっぱなしのヒロインが気の毒…。
そして、彼女たちを海外へ逃がすだけなら、あんな傷つける酷い言い方をしなくてもいいのに。物語の盛り上がりを作ろうと無理に付け足した感がありあり。
それから、伏線なのか謎なのか、そのまま種明かしなしで終わったことが多くてもにょり。
なぜヒロインが御指名されたのか? 子供が亡くなった原因は? ヒロインが不憫な子供にこだわる理由は? ヒロインはあんなにヒーローを警戒してたのにコンプレックスを吐き出しただけでエッチする気になったのはどうして? 辞表を出すようなフリで出されたメール1通で何がどうなったのか? ヒーローが語ったメールの内容だと結婚やヒロインへの心配が繋がらないんだけれど? 情勢に敏感な時期に新聞くらい読めよ? あれページの読み込み間違えたかなと思ったけど?――と、納得いかないことだらけでうんざり。
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ライサンダーのどこに魅力があるのか分かりません。というか、胸キュン感覚ゼロ。
ドキドキ度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
セックスくらいしかイチャイチャがないので。
ワクワク度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
こんなに捻じれてもハッピーエンドなんだなとしか。
ウルウル度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
アリッサだったら泣いていたかもしれません。
もしもの離婚率 → 80%