※ただし「好きな人(イケメン)」に限る

たとえ裏切られても、まさか復讐されても、よもや利用されても、もしも脅迫されても、万が一 レ○プされたとしても・・・あなたを愛しているから、すべて許せるの!

白夜の大富豪 (檀からん)

画/ 檀 からん
作/ ルーシー・エリス @2012 Lucy Ellis
題/ Untouched by His Diamonds (R-2990)

ハーレクイン オリジナル 2015年6月号

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【個人的あらすじ】

 派遣社員のヒロイン/クレメンタイン・シュヴァリエは、イタリア商社ヴェラートの広報業務のために訪れたロシア:サンクトペテルブルクで、買い物中にゴージャスな格闘技プロモーターのヒーロー/セルゲイ・マリノフの視線を感じた。
 直後、クレメンタインが強盗にバッグを奪われたところを、セルゲイが助けてホテルへ送り届ける。
 その車内で、彼女が2日後に帰国すると知ったセルゲイは、後腐れなく遊べると考えて夕食に誘った。クレメンタインは1年前、財産家の元カレに愛人扱いされて振られており、セルゲイの魅力に惹かれつつ、元カレと似たタイプとの性急な進展に不安を感じてしまう。そして結局、クレメンタインは迷いながらも、彼からの誘惑と関係をすべて断った。
 だがクレメンタインの帰国の日、空港に現れたセルゲイは、彼女を専用ジェット機でニューヨークへさらう。

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【おすすめポインツ】

 仕事ができる上に料理も上手くて家庭的なブロンド美人が、異国のモテまくり富豪イケメンに見初められ、愛人扱いされて腹を立てるけど「愛してる」から我慢してるのに、過去にトラウマのある彼は「愛なんか必要ない」と頑なで、とうとう別れそうになるけど結局ハッピーエンド…。
 ――自分の文才の無さに泣きます。

【もにょるポインツ】

 この漫画家さんは、原作を真摯に忠実に描く方だなあ、と思います。
 だからこそ、ちゃんとロマンスな原作に当たれば、ハートも命中されちゃうのに、こういう微妙な原作なんか、ムズムズ。

 上手く【おすすめポインツ】が書けなかった申し訳なさに、なぜこんなにもにょるのか考え抜いたのですが、おそらくヒーローとヒロインの魅力が理解できなかったかな、と。まあ自分の読解力欠如もありますけどね。
 というか、キャラ設定と性格と行動が、脳内で一致しませんでした。
 ヒロインは、遊びたいのか仕事をしたいのか休みたいのか誘惑されたいのか、いずれも場面によってコロコロ変わります。それに、美人で仕事も料理もできる完璧女子だとしても、苦労してる割に常識や経験が足りなくて、他の女性たちを「退屈」と拒絶して、男性とだけ話したがる。
 ヒーローは、ヒロインを束縛しながら連れ回すし、というか彼女を愛してるのはいいとして、唐突に自覚して追いかけてアレじゃ、過程や余韻をスルーし過ぎじゃないかと。
 その上、ヒーロー陣営ときたら、ヒロイン以外の女性を「まともじゃない」「オツムが軽い」と全否定で、ヒロインに言われるまでチャリティの効果すら知らない素人たち。ていうか、ラウンドガールとかで『セクシー女性≠知性が無い』を演出してるのは、ショービズやってるあなたたちでしょう。だからこそ、腕っぷしだけで成り上がった男がグラマー美人を侍らせるのは、ショーアップ格闘技のサクセスストーリーですよ。そのグラマー美女たちは、成績悪いと活動できないチアリーダー出身だったりして、見た目は頭悪くても中身は才女だったりするのに。グツグツ。

 この原作者さんは、いつもこんな感じなのでしょうか…。

【勝手に印象三昧】

 ラブラブ度 ★ ★ ☆ ☆ ☆ 

 ヒーローは、ヒロインを愛してるとしても、嫉妬とセックスだけで、ヒロインをもっと大事にしてもいいんじゃないかな。

 ドキドキ度 ★ ★ ★ ☆ ☆ 

 どんな終わり方をするのか、思った以上に期待していたので。

 ワクワク度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ / ウルウル度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

 …すいません。

 もしもの離婚率 → 30%

 最後まで2人の溝は埋まっていない。愛し合うだけで価値観や主張の違いが誤魔化せるなら、世の中のカップルは誰も苦労しないし、恋愛漫画も簡単になってしまう。でも、クレメンタインがセルゲイを愛し続けられるなら、それもアリですね。

【胸キュン最高点】

セルゲイ「僕が言っているのは無期限だ」 愛人として?