※ただし「好きな人(イケメン)」に限る

たとえ裏切られても、まさか復讐されても、よもや利用されても、もしも脅迫されても、万が一 レ○プされたとしても・・・あなたを愛しているから、すべて許せるの!

氷の富豪の愛人教育 (幸田育子)

画/ 幸田 育子
作/ ケイトリン・クルーズ @2013 Caitlin Crews
題/ Not Just the Boss's Plaything (R-3001)

ハーレクイン darling! vol.42

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【個人的あらすじ】

 ロンドンの小さな慈善団体で事務員をしているヒロイン/アリシア・テラー(29歳)は、仕事一筋で恋人もいない真面目な暮らしをしていたが、ある土曜日に同僚から誘われ、セレブも来るというクラブに足を運んだ。しかし、気分が乗らずに帰ろうと出口へ向かったところ、肉食動物そのもののような男性に出会い、彼が住む高級地区のペントハウスで何度も求め合い――もう二度と会うことはないと思いながら。

 翌週、アリシアの職場に、世界的大手慈善事業CEOのヒーロー/ニコライ・コロヴィンが提携のあいさつに訪れ、あの激しい夜の相手だと2人とも気づいてしまう。
 ニコライは、逃げるように退社する彼女を待ち伏せ、傲慢な態度で「クビにしない代わりに1か月限定の交際相手になれ」と命じた。愛など欺瞞、感情など必要ない、自分は心など持たぬ怪物――と自称するニコライは、元妻/ヴェロニカと息子を巡る争いで、アリシアを囮にしようと考えたのだ。
 しかし8年前、泥酔して隣の住人に襲われ、父親に「ふしだらな娘」と罵られて以来、男性を避けていたアリシアは、彼の言葉を断固拒否する。
 だがやがて、ニコライの強引さに押されつつ、彼の不器用さを感じたアリシアは、「ゲームにつきあってあげる」と了承。何気ないデートや、それぞれの過去を打ち明けるうち、お互い少しずつ近づいて惹かれあうのだが――。

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【おすすめポインツ】

 ヒーローは、愛なんか信じない、女に求めるのは身体だけ、心も感情もない――とか言うから、典型的な不実男かと思ったら…。
 自分に屈託なく笑いかけるヒロインに最初からベタ惚れだし、元妻に会う理由が「息子は自分の血を引くのか確かめたい」だし、ヒロインの部屋に無理やり入り込んで詮索しちゃうし、結婚した兄を「女に騙されて」となじるくせに奥さん大事にしろとか言うし、怪物だと言われて悩み続けている感情の塊なんですよね。
 ヒロインを根源から傷つけるような言い方もしない(これ大事)
 ロマンス物の俺様ヒーローって、我が儘とか嫉妬とか命令くらいなら可愛いけど、もう人権的に言っちゃいけないようなヒロインへの誹謗中傷をする奴もいて、読後感がムカムカ最悪なこともあるので…。

 真面目一筋なヒロインも、マフラー編んじゃったり、ヒーローに豊満な女性像と似ていると言われてダイエットしちゃったり、可愛くて応援したくなります。きちんと父親と話し合ったのも好印象です。

【もにょるポインツ】

 元妻もきっと最初は、ヒーローに愛されたかったんじゃないかな。じゃなければ、ヒロインに興味を持つことなんかないだろうし、DNA検査結果を送りつけるようなこともしないでしょう。ヒロイン以外の女性も皆幸せになればいいのに…。

 それから、ミスター・レディックは殺られていいと思います。

【勝手に印象三昧】

 ラブラブ度 ★ ★ ★ ★ ☆

 氷の富豪なんて仰々しい名前の割にニコライは超甘々♡

 ドキドキ度 ★ ★ ★ ☆ ☆

 アリシアに父親と対決する勇気を与えた、ニコライのような包容力のある男性は羨ましいなあ。金と地位だけで解決するヒーローたちとは大違い(笑)

 ワクワク度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆

 大した驚きじゃないけど、あの狼のタトゥーのどこに乳首があるのか気になる…。

 ウルウル度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆

 虐待シーンと兄弟の関係に★プラス1。

 もしもの離婚率 → 2%

 ニコライの頑固さを考えると、本当なら10%くらいなのかもしれないけれど、別れて欲しくない希望的観測。

【胸キュン最高点】

ニコライ「そいつを殺してやろうか」 無自覚で精一杯な愛の告白