秘書の条件 (長崎真央子)
画/ 長崎 真央子
作/ キャシー・ウィリアムズ @2001 Cathy Williams
題/ Secretary on Demand (I-1578)
ハーレクイン darling! vol.42
【個人的あらすじ】
ロンドンのカフェ・レストランで働くヒロイン/シャロン・マッキーは、ここ数か月ランチの常連になっている紳士のことが気になっていた。
だがある日、彼が連れてきた男を見て、シャロンは思わず運んだ料理をぶちまけてしまう。その男は、妻子持ちなのを隠してシャロンと付き合い、騙して捨てた相手で、彼女はそれがショックで故郷のアイルランドから出てきたのだ。
この事件で店をクビになったシャロンが、職を探していると、あの常連だった紳士のヒーロー/ケイン・リンドレーが「君を探してた」と現れ、大手メディア企業リンドレー出版の社長だと名乗る。彼は、離婚で娘を引き取って育てていると話し、彼女に「僕の秘書兼子守になって欲しい」として、翌週からすぐに出勤するよう約束させた。
今までの給料2倍を保証される秘書業務のほかに、別報酬で夜にはケインの自宅で娘/エレノアの面倒を見る、幸せを感じる日々。シャロンは「勘違いしてはいけない」と自戒する。
ところが、さまざまな事情から同居までするようになり――。
【おすすめポインツ】
少し強引なイケメン資産家――というと、金か顔しか魅力がないようなヒーローが、掃いて捨てるほどいる中、穏やかで優しい紳士というのはいいですね。
だって、最初のレストランカフェに通いつめちゃうところから、ヒロインを調べ上げて秘書にして、子守の名目で家に連れ込んで、休日の過ごし方にプチ嫉妬した挙句、心配でフラットまで尾けていっちゃったりと――うわこのストーカーっぷり、やっぱりちょっと※ただし好きな人に限る(笑)けれど。
垂れ目気味の大きな瞳でふっくらおちょぼ口のヒロインは、ウエイトレス姿やワンピースドレス姿が超可愛い。子供ポイントも高し。
【もにょるポインツ】
彼女の心の揺れが丁寧なのはいいけれど、モノローグが多めなのが気になる。それと、もうちょっと波が欲しかった。
ところで、『あれ、ここまで宝塚っぽい絵だったっけ?』 と思ったら、この漫画家さんのロマンス系初期作品(2005年以前?)みたいですね。けっこう長く描かれているんだなあ。
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ★ ★ ★ ★ ☆
エッチシーンの量が多めで濃い目ですが、まあブルーチーズだと思えば(笑)
ドキドキ度 ★ ★ ★ ★ ☆
こんなに愛されて甘やかされたら人間ダメになりそう♡
ワクワク度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
むしろ、前彼やシャロン母まで、ちゃんと自然に伏線を張って回収してますよね。
ウルウル度 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ラブラブで泣けないのはしょうがない…。
もしもの離婚率 → 9%
自己主張ができるシャロンなので、いざとなったら我慢せずに別れそう。で、1割くらいの可能性があると思ったけれど、エレノアで1%引き。
【胸キュン最高点】
ケイン 「音楽はまた始まるよ」 まあ初めて抱きしめたんだから 離したくないよね