スキャンダラスな相続人 (秋乃ななみ)
画/ 秋乃 ななみ
作/ キャスリン・テイラー @1999 Kathryn Attalla
題/ The Scandalous Heiress (D-816)
ハーレクイン darling! vol.42
【個人的あらすじ】
ニューヨークの安レストランでウエイトレスをするヒロイン/ミシェル・フィンリー(通称ミッキー)は、高級スーツに高級時計を身に着けたヒーロー/クレイトン・リースから、「メガン・ホーソンという名前に心当たりはありませんか」と尋ねられた。彼は、20年前に誘拐された社長令嬢のメガン(通称メグ)を探しており、匿名の情報からミッキーを調べていたのだという。
ミッキーは、義理の父親が詐欺師という育ちで、クレイトンの財布を掏摸とるような手癖の悪さもあり、本人も「私が社長令嬢なんてバカバカしい」と否定した。
だが、彼女の中にメグの面影を見たクレイトンは、諦めずに「本当の父親だったら会ってみたいだろう」とマサチューセッツへ連れ帰る。メグの父親/リチャード・ホーソンの現在の妻/アリシアは、クレイトンの育ての親でもある叔母で、彼は幼い頃にメグと家族として暮らしていたのだ。
父と名乗る大富豪リチャードと妻のアリシアは、一目でミッキーをメグだと信じて温かく受け入れるが、リチャードの甥たちは詐欺だ茶番だと決めつける。
ミッキーはとりあえず、近くに部屋を借りて住みつつホーソン・エンタープライズで働き始めたものの、脅迫電話や部屋を荒らされるなど危険が続く。放っておけないクレイトンは、自分の家で彼女を守ることにしたが、独立心の強いミッキーは、過保護な彼に反発してキスを仕掛け――。
【おすすめポインツ】
16歳から独立独歩で生きてきた野良猫のようなヒロインは、優しくされることも面倒をみられることも、ましてや愛されることにも慣れていません。だからこそ、金持ちになっても自分で生きる道を選び、誰かを責めるより前を向いて、愛にも流されない。
常々、ヒロインたちの天真爛漫天然天使属性に中てられて、「男を甘やかすな」と不満だったのですが、こういう許し方ならいいですね。
あと、メガネ男子マジ大好きです。エッチシーンはなかったものの、それだけで腹八分目の満足。そんな優等生顔で、煽られちゃって本気になっちゃうキスの応酬の可愛さも◎。「こんなはずじゃなかった」とか♡
【もにょるポインツ】
良い話だなあとほっこりしたあと、やっぱり生まれ変わったようなドレス姿とか、華やかなお約束がもうちょっと欲しかったかな。
【勝手に印象三昧】
ラブラブ度 ★ ★ ★ ☆ ☆
十分にラブラブキュンキュンさせていただきました。が、ウエディングシーンが無かった分で★マイナス1。
ドキドキ度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
クライトンは、もっと正直に、子供の頃からメグが好きだった、ってロリコン告白をしちゃえばいいと思います。きっと今後はもっとイチャイチャしまくるに違いない(笑)
ワクワク度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆
ジョーゼフはいい人だったし、ウィリアムは善き悪役だったし、典型的話の中で予想外の従弟たちに★1。
ウルウル度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
ミッキーの「他人をアテにしてたら痛い目を見るわ」というセリフと、クレイトンの「あの誘拐がなかったら」との気遣いに、思いがけず涙腺が反応しました。
もしもの離婚率 → 4%